===ジョージはテキサスの石油成金であった。大都市ニューヨークのカーネギーホールでコンサートを聴くのが長年の夢であった。ある時ついにテキサスからはるばる3時間飛行機に乗って、妻とあこがれのニューヨークにやってきた。ホテルで妻がこれ以上着飾るものはないというほど、あれやこれや装飾品を取り替えているうちに、コンサートの時間に遅れてしまった。カーネギーホールに着いてジョージはボーイに声をかけた。
「君、今ホールでは何を演奏しているのかね」
ボーイ「はい、ただいまベートーベンの交響曲第5番を演奏しております」 と答えて立ち去った。
ジョージが妻に言った。「そらみろ、君がグズグズしていたからベートーベンの交響曲・・・・・第1番から第4番までを聞き逃してしまった」
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===ジョージは一匹のサルを飼っていた。このサルはジョージのやることを何から何まで真似したがる癖がある。
ある日、ジョージは自分の留守中にサルがどんなことをしているのか知りたくなった。そこでいったん外へ出るふりをして引き返し、鍵穴から部屋の中をのぞいてみた。すると驚いたことに、サルもまた鍵穴の向こうから・・・・ジョージをのぞいていた。
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===怪しげに絡み合っていたジョージ夫人とトム。電話が鳴ったので、夫人が受話器をあげた。
黙って話を聞いた後「わかったわ!」 と答えた。トムが気になって尋ねた。「誰から?」
ジョージ夫人がトムの鼻にキスをした後言った。「うちのダンナのジョージからよ。トムとボーリングに来てるから・・・今日は遅くなるんだって」
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===不思議の国のカンボジアを旅行中のアメリカ人のグループ。いろいろ巡ってすっかりカンボジアのファンになってしまった。中でもテレビ関係の仕事をしているジョージは、取材も兼ねていて、見学に熱心だった。休憩中にグループを離れて寺院の裏手をのぞくと、ゾウの足元でのんびりタバコをふかしている現地のおじさんが一人。ジョージは写真を撮らせてもらってからおじさんに尋ねた。
「時計をホテルに忘れてきたんだけど、今何時かわかりますか?」
おじさんはうなずくと後ろを振り向き、ゾウのアソコを握り微妙に動かした。「今ちょうど3時だけど」
答えを聞いたジョージはびっくり仰天。大急ぎで近くの仲間のもとに駆け寄って言った。
「すごく不思議な人間がいるぞ。ゾウのアソコで時間が分かるんだ」 グループ全員がジョージの後についてきた。ジョージはゾウのおじさんにもう一度聞いてみた。「今、何時でしょうか?」 おじさんはまたもや後ろを向き、ゾウのアソコを握って言った。「今は3時10分過ぎだね」 時計を見ていたグループの一人が時間を確認した。「ええ、ピッタリです」 ジョージはひらめいた。「このおじさんとゾウをアメリカに連れて帰ってテレビに出したら、ひと財産稼げるぞ」 ジョージはおじさんに札束を渡しながら尋ねた。「これで、時間を当てる秘訣を教えてください」 おじさんは面倒くさそうな顔をして、いったんお金は突き返したものの、それでもあきらめないジョージに屈して秘訣を教えることにした。「じゃあ、あんたこっちに来てそこに座りなさい」 おじさんはゾウのアソコを握り、それを少し持ち上げて言った。「ほら、この下から・・・駐車場の時計が見えるだろ?」===
H27年11月