===ジョージは研修一年目の駆け出しの産婦人科医であった。
指導医から<女性を診たら妊娠を疑え><思春期を超えた未婚の女性は固定した男性と半年付き合っていれば性交渉を経験している確率が90%以上である><こういう女性に問診を取る時いきなり性交渉の有無を聞いてはいけない>と日頃より口やかましく言われていた。
ある日、ジョージは救急病院で当直をすることになった。そこへ急激な下腹痛と大量の性器出血を主訴とした20歳の未婚女性が救急車で運ばれてきた。
ジョージは子宮外妊娠を思い浮かべ、指導医の言葉を頭の中で反芻しながら、ショック状態になって口をしかめ真っ青になっている女性に問診を取るため、一番にこう尋ねた。
<あなたは今・・・・付き合っている方はおられますか?>===
===昭和の中ごろ、まだ超音波診断装置もない時代、妊娠のなかばでお腹の中の赤ちゃんの性別を100%当てる産科医がいた。 妊婦<先生、赤ちゃんは男の子でしょうか、それとも女の子でしょうか>
産科医、妊婦に赤ちゃんの動き方をじっくり聞き、お腹のかたちを5分ほど観察して言った<この子は男の子です>
そしてカルテには女の子と記した。
やがて出産が終わって、赤ちゃんが男の子であったら
<先生、やっぱり男の子でしたわ>とたいそう喜んでもらえる。
もし女の子であったらこういう風に言う
<おやおかしいな、貴女の記憶間違いではないでしょうか。ホラ、このカルテを見てください。ちゃんと書いてある。・・・・女の子とね>===
===ある産婦人科の病院で画期的な発明品が誕生した。出産時の女性の痛みを父親に分けることができるという機械である。この病院では早速、一人の女性の出産時にその機械を使用してみた。しかし、いくら痛みを父親のほうに分けても夫は痛がらない。痛みの振り分けのすべてを夫にしてもケロリとしていた。しかし母親は全くの無痛で出産することができた。その夫婦は病院にとても感謝し退院した。そして、家に帰ってみると、隣の旦那さんが正体不明の痛みで・・・救急病院に運ばれていた。===
H29年2月