オーキッドレディースクリニック　院長のつぶやき第22号

45～55歳を更年期と言います。

更年期になると様々な症状が出てきます。

のぼせ、ほてり、発汗、口の乾き、喉のつかえ、肩こり、食欲不振、吐き気、便秘、下痢、腹痛、しびれ、知覚過敏、関節痛、筋肉痛、頭痛、めまい、耳鳴り、物忘れ、不眠、不安感、疲労感、動悸、息切れ、皮膚や粘膜の乾燥、かゆみ、性交障害。

これらの原因には女性ホルモン分泌の急激な低下に加えて、本人の性格や家庭、職場などの生活環境も関係し、症状の種類や程度には個人差があります。

そして女性ホルモン分泌の低下状態が続くと、膣や膀胱の粘膜が変化し、膣炎、性交痛、尿失禁などが起こります。

さらに長期間この低下状態が続くと動脈硬化や心筋梗塞、そして骨の中のカルシウム(骨量)が低下するため骨粗鬆症が増えたり、さらには認知症も多くなるといわれています。

更年期障害の治療法には、症状にあわせて自律神経調整薬、抗うつ薬、漢方薬、カウンセリン療法がありますが、最も効果があり普及しているのがホルモン補充療法(HRT)です。

ホルモン補充療法(HRT)は低下した女性ホルモンを補うことで、更年期障害の症状を改善します。
ホルモン補充療法(HRT)には飲み薬や貼り薬、塗り薬などがあります。

世界一長寿となった日本人女性。

一方では、この長い人生を健康に過ごすための知恵が求められています。
特に大きな課題は、第二の人生と言われる閉経後に続く30年余りの長い時間をどう過ごすか、です。
閉経をはさんだ10年間の更年期は、第二の人生への通過点であり、女性が様々なからだの変化を感じる時期です。

更年期との上手な付き合い方が、その後の人生をつくります。

ホルモン補充療法(HRT)によって心身ともに健康で豊かな人生を送りましょう。

H31年1月
オーキッドレディースクリニック　院長　紀伊顕二